Chess Examやってみた

最近というほど最近でも無いですが、大して詳しくもないのにコンピュータ将棋についてTwitterで語っていたところ、チェス関係の人に何人かフォローされました。それをキッカケに日本のチェス関係のブログをいくつか見ていたところこんな本を見つけました。*1


Chess Exam And Training Guide: Rate Yourself And Learn How To Improve (Chess Exams)

Chess Exam And Training Guide: Rate Yourself And Learn How To Improve (Chess Exams)


チェスの強さを、12項目に分けて評価して、自分の得意な部分と弱点を把握するための自己診断本です。このKhmelnitskyさん、実はその昔ネットで僕も2回くらいレッスンを受けた覚えが…とにかく気になったので、買ってやってみました。結果↓

Overall 1861
Attack 1966
Counterattack 1289
Defense 1917
Opening 2101
Middlegame 1811
Endgame 1904
Tactics 1883
Strategy 1943
Calculation 1534
Standard Positions 1636
Recognizing Threats 1687
Sacrifice 1905


大体レーティング1800-1900くらい(トーナメントに出る人の平均よりちょっと上)のようで、そんなもんだろうと思うんですが、派手に外れてるのがいくつか。Openingが強くて、Counterattack、Calculation、Standard Positions、Recognizing Threats辺り悲惨。


この結果、囲碁でも思い当たる節があるんです…囲碁で対応するのは、Openingは布石*2、Calculationは詰め碁やヨセの読み、Standard Positionsは基本死活でしょうか。自分の碁は、布石で貯金を稼いだのを、死活やヨセで失敗しながら最後まで残せるか、という碁なんですねー(汗)


読みを鍛えるにはチェスパズル、詰め碁などの訓練をするのが多分一番で、チェスの終盤のStandard Positionや碁の基本死活は、暗記しちゃうしか無い。面倒がらずにやるしかないんです。CounterattackとRecognizing Threatsに弱いのも、盤面の一般論で分からない部分を根気よく見極められてない、ということですね。


さらに、あまり具体的な話はしませんが、こういう傾向は自分の研究にも通じるところがあるな、と思って反省している所。色んな問題に興味を持って考えてみるのは好きですし、「考えてみる」だけなら出来ていると思うんですが、最後まで詰めて論文にする技術が身に付いてないんです。これも、練習しか無いんでしょうね。学生やポスドクを持ってる教授なら、詰めの部分を人に任せてもやってられるでしょうが、院生、ポスドクでこれはまずいです。


と、一つ仕事が仕上がりそうなので書きました。その目処が付く前にこんなブログ書いてたら、「そういうとこがダメなんだよ」、となりますからね…

*1:見たのは「Chess Exam and Training Guide | Behind the Scene」と「Chess Exam And Training Guide 結果 | E & Aのチェスブログ

*2:この本のOpeningの問題は定跡を覚えてるかどうかではなく、序盤の指し方の一般的な考えからしてどうするべきか、という感じ。