電力のフェルミ推定

エネルギー問題を、考えていくために、覚えておいて損はないよ、と思う大まかな数字を、まとめておきます。


まず、先進国に住む家族のピーク時電力を推定。

テレビ、エアコンなど、継続的に走らせる電化製品が使う電力は、数百W。こういうのが、数個動いているので、一家で使う電力は約1kW。


じゃあ、人口1人当たりで使う、社会全体の電力は?

一家に複数人いるので、1kWを2、3くらいで割るのと、家庭以外でも電気を使っているので、2、3くらいを掛けるのを相殺させると、1人当たりでも、約1kW、と出てきます。

実際、東京電力の管轄内の約4000万人が、今、約4000万kW使ってますね。

フェルミ推定にしてはちょっとピッタリ過ぎ。でも、季節によっては、5割増しくらいになりますから、単なる目安なのが分かります。


火力や原子力の、大型発電所は、数百万kWの出力を持っています。という事は、百万都市1つにつき、大型発電所が約1個必要。

首都圏には、二桁の数の大型発電所が必要で、日本全体だと、約100個。


「出力○○kWの発電所」と聞いたら、「○○人分の電気を作ってる発電所」、という脳内変換をしても、大丈夫です。

今の首都圏の電力不足を、この視点で考えると、今は、数百万人分の電力が、足りていない。これは来月、鹿島発電所の320万kWが復旧すると、ほぼ問題無くなります。

ただし、夏になると消費電力が上がって、鹿島が復旧しても、千万人分くらい、足りなくなってしまう。これが、分かりやすいかどうか謎ですが。


ところで、1平方メートルの地面に当たる太陽エネルギーの、最大値は約1kW。

これが全部、使える電力に出来れば苦労無いですが、実際には、100%の効率はありえません。太陽光発電は、1平方メートルあたり、約0.1kWでいいでしょう。


今のところ思いつくのは、これくらい。